ナイアガラ半島
産地情報
ナイアガラの滝で有名なオンタリオ州ナイアガラ地方は、カナダを代表するワイン産地でもあります。 カナダ最大の都市トロントから車で南西に約1時間半(滝からは30分ほど)、オンタリオ湖に面した一帯はナイアガラ半島と呼ばれ、ゆるやかな丘陵地に沿って広がるブドウ畑の先に、豊かに水をたたえるオンタリオ湖を臨む景勝地。のんびりとワインを堪能するのに絶好の場所です(トロントへは日本から直行便がありアクセスも良いので、バケーションにお勧めですよ!)
ナイアガラ半島のテロワール
この地域の丘陵地形を形成しているのは、ナイアガラエスカープメントと呼ばれる断層。オンタリオ湖岸と並行するように高さ200mほどの段差が壁のように続いています。この断層が湖から吹く風を受け止め、湖畔から斜面地に広がるブドウ畑に新鮮な空気を送り込み循環させるので、夏は涼しく冬も冷えすぎない、ブドウ育成に適した環境を作り出しているのです。また、この一帯は昔海底だったとされ、ミネラル分豊富な水はけのよい石灰岩質をベースにした土壌。氷河期に浸食を繰り返した結果、多様な成分の土壌で組成され、畑ごとの個性を活かしたワイン造りが盛んです。
ナイアガラ産ワインの主要品種
カナダには家族経営でテロワール重視の造り手が多く、ナイアガラにおいても少量生産ながら多品種でテロワールの特徴を活かした個性あるワインが造られます。 また、零下10度以下にまで下がり、かつ冷えすぎない冬の気候を活かし、アイスワイン造りも広く行われています。
- 白: シャルドネ、リースリング、ソーヴィニヨンブラン、ピノグリ、ゲヴュルツトラミネールなど
- シャルドネ :ナイアガラ産のシャルドネは国際的にも高い評価を受ける品種の一つで、果実味とミネラル味、バランスの良い酸味が特徴です。
- リースリング:リースリングも古くから栽培されており、辛口からやや辛口、アイスワインのような極甘口まで幅広いスタイルで造られています。
- 赤: カベルネフラン、ピノノワール、カベルネソーヴィニヨン、メルロー、シラー、ガメイノワールなど
- カベルネフラン:冷涼気候を好むフランは、ナイアガラの地と好相性。カベルネソーヴィニヨンの先祖と言われますが、ソーヴィニヨンよりやや軽めで、ベリー等の豊かな果実味にシルキーなボディが特徴。ハーブのような青さが出てしまいがちな品種で他の国ではブレンドによく使われますが、カナダ産は暑い夏にしっかり成熟することから、青っぽい味わいが表に出ないため単一品種でも人気が高く、上質なワインがたくさんリリースされています。また、この品種を使った赤のアイスワインも広く造られます。
- ピノノワール:“気難しいブドウ”と呼ばれるほど繊細なピノノワールにとっても、ブルゴーニュに似た条件(冷涼気候、ミネラル分豊富な石灰岩質の丘陵地)が揃ったナイアガラの環境は栽培に適しており、ナイアガラ産ピノノワールは、近年世界中のワイン愛好家の注目を集めています。
サーティーンス ストリート ワイナリー
13thストリート・ワイナリーは、オンタリオ州ナイアガラ地方に位置。1998年の設立当時から品質重視のワイン造りを実践しており、数々の受賞ワインを生み出してきました。 醸造を担当するのは、フランス人のJPコラス氏。 13thストリートに移る前は、シャブリで最も由緒ある醸造元の1つ、ドメーヌ・ラロッシュで10年間ワインメーカーを務めていた実績の持ち主です。 ドメーヌ・ラロッシュ時代には、ワイン専門誌「ワインスペクテーター」の「最優秀白ワイン(1998年)」に選ばれた“Domaine Laroche Grand Cru Les Clos 1996”や、「ワインエンジュージアスト」誌により1998年に最優秀ワイン(99ポイント)の評価を得た、Grand C ...
詳細を読むレッドストーン ワイナリー
「レッドストーン ワイナリー(Redstone Winery)」は、2015年5月にオープンした、トーズ ワイナリー(Tawse Winery)の姉妹ワイナリー。トーズ ワイナリーのオーナーで、ブルゴーニュでも2つの醸造元を所有するモレー・トーズ(Moray Tawse)氏が、ナイアガラのリンカーンレイクショアにあるトーズとは異なるテロワールに目をつけ、2009年に38エーカーのブドウ畑を取得したことがはじまり。赤土で大きな石を多く含む土壌から、「レッドストーン」と名付けました。 トーズのワインメーカーであるポール・ペンダー(Paul Pender)氏の指揮のもと、オーストラリア出身で、2006年からトーズの醸造チームに参加したルネ・ヴァン・イード(Rene Van Ede)氏が醸 ...
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