オカナガン渓谷
産地情報
オカナガン渓谷はBC州最大の産地で、オンタリオ州ナイアガラと並ぶカナダを代表するワイン産地です。BC州最大の都市バンクーバーから車で4~5時間程度、山を越えながら東へ約400㎞ほど入ったあたりに位置します。
オカナガン南部の街オリバーからアメリカ国境の間は、メキシコからアメリカ、カナダに渡り広がっているソノラ砂漠の北端にあたり、カナダ国内で唯一の砂漠地帯です。そのため夏の日中は非常に気温が上がり、年間を通して降水量が少ない地方です。 美しい山々に囲まれ、輝くオカナガン湖を見下ろすなだらかな斜面に広がるブドウ畑の風景は、「世界でもっとも美しいワイン産地」として頻繁に名前が挙がるほどの景勝地。ワイン好きなら、ぜひ一度は足を運んでいただきたい産地です。
オカナガン地方のテロワール
オカナガンは、砂漠の中のオアシスのように水をたたえる大きな湖、オカナガン湖を中心に、高い山に囲まれた渓谷で、湖と山の間の平野部から斜面地にブドウ畑が広がっています。
降水量は少なく、年間を通して非常に乾燥しています。夏は暑く、7月8月の平均気温はカリフォルニアのナパを上回るほどです。 高緯度に位置するため、6月下旬には朝4時半頃から夜10時半まで明るいなど、育成期の日照時間が非常に長く、また日照が強いのが特徴です。
オカナガン湖は南北約135km、幅5kmと南北に細長く、ブドウの産地も湖岸に沿うように南北に点在しています。 北部と南部の産地では気候も異なり、例えば北部の街ケロウナと南部のオソユースでは、夏の平均気温が4℃ほど異なります。 南部では夏の日中の気温が40℃に達するほど暑くなりますが、北部ではよりマイルドな気候です。
また、南部のオソユース周辺は深い砂地、ケロウナ付近の北部は50万年以上前に起こった火山性土壌の沖積地など、土壌の特徴も異なります。 気候や地形、土壌の違いを活かし、暖かい南部ではフルボディの赤、涼しい北部は冷涼産地向きの白をはじめとして、様々なスタイルのワインが造られています。
地域の特色ごとに大きく5つのサブ産地に分けられます。以下、北から南の順です。
(1)ケロウナ・レイクカントリー Kelowna / Lake Country
砂地のローム層、粘土、石灰岩が中心の土壌で、ピノノワール、ピノグリ、ピノブラン、リースリング、シャルドネ等が造られています。
(2)ナラマタ・ペンティクトン Naramata / Penticton
湖に隣接している傾斜地に広がる産地で、午後の日光をたっぷり浴び、秋も霜の心配がない地方です。ピノノワール、ピノグリ、ピノブラン、シャルドネ、メルロー 等が造られます。
(3)オカナガンフォールズ Okanagan Falls
多様な土壌があり、また地形もテラス上に段々になった斜面もあり、多様なスタイルのワインが造られます。リースリング、ゲヴュルツトラミネール、ピノノワール等が造られます。
(4)オリバー Oliver
主に平野部、水はけのよい砂利、粘土、砂地が特徴の土壌で、メルロー、シャルドネ、ピノグリ、カベルネフラン等が造られます。
(5)オソユース Osoyoos
平野部が主で、土壌は非常に深い砂地。カベルネソーヴィニヨン、カベルネフラン、メルロー、シャルドネ、シラー、ジンファンデル等が造られます。
バロウイング アウル エステート ワイナリー
バロウイングアウルは、ブリティッシュコロンビア州オカナガン南部にある家族経営のエステートワイナリー。”寒い国“カナダのイメージからは想像が難しいかもしれませんが、メキシコから伸びるソノラ砂漠の最北端にあたり、カナダで唯一の”砂漠地帯”という、最もユニークなエリアに位置しています。オソユース湖の北岸近くにある砂質の高台の南西斜面は、この地方で最も評価されているブドウ栽培エリアの一つで、カナダ屈指のワイン産地として知られます。 バロウイングアウルの創業者ジム・ワイス氏は、1993年にワイン用ブドウの栽培農家として開業。世界最高レベルのワインに負けないクオリティの、高品質のブドウの樹を厳選して植樹しました。当初は栽培のみで、ワイナリー ...
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